2026.07.04 Category REPORT Reading 7 min

生成AIに個人情報を入れてよいのか——個人情報保護委員会の注意喚起を読む

生成AIを仕事で使うとき、最初に決めるべきなのは「何を入力してよいか」だ。出力の正しさも重要だが、入力した情報は一度外部サービスに渡る可能性がある。

個人情報保護委員会は2023年6月、生成AIサービスの普及を踏まえて「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」を公表した。あわせて、OpenAIに対する注意喚起の概要も掲載している。

入口はプロンプト

生成AIサービスは、質問や作業指示、つまりプロンプト入力に応じて文章や画像などを生成する。問題は、そのプロンプトに個人情報や社内情報を入れてしまうことだ。

生成AIへ入力する前に分ける情報
情報の種類扱い
公開済み情報比較的使いやすいが、出典確認は必要
社内資料利用規程と契約条件を確認する
顧客情報・候補者情報原則として入力可否を厳格に決める
子ども・医療・金融などのセンシティブな情報特に慎重に扱う

会社や学校で生成AIを使う場合、個人の判断に任せると危ない。便利だからといって、面談メモ、採用書類、学習記録、問い合わせ内容をそのまま貼り付ける運用は、後から説明できなくなる。

AI利用ルールは「禁止」より「入力分類」

全面禁止は現場で破られやすい。一方で、何でも入力してよいという運用は危険だ。現実的には、入力してよい情報、加工すればよい情報、入力してはいけない情報を分ける必要がある。

AI事業者ガイドラインでも、AIの開発・提供・利用に関わる主体ごとの対応が整理されている。個人情報の扱いは、その中でも最初に実装すべき境界線だ。

この記事の限界

  • 注意喚起は個人情報保護の観点からのものであり、著作権、営業秘密、契約上の秘密保持義務をすべてカバーするものではない
  • 生成AIサービスごとに、入力データの保存、学習利用、管理者設定、法人契約の条件は異なる。実際の運用では契約と設定の確認が必要

出典(2026年7月7日閲覧): 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」(ppc.go.jp)/ 総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.0版)」(PDF

生成AI個人情報リスク管理個人情報保護委員会
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UMT株式会社 取締役 / フォースネット株式会社 執行役員

IT業界25年のエンジニア(コンサル・プロダクトマネージャー15年、Python 10年)。2児の父として、AIを使った家庭学習の仕組みを自作して毎日運用し、地元・横浜/鎌倉ではAI・パソコン教室も不定期に開いている。このサイトには、教育とAIについて調べたこと・考えたことと、その道具を置いている。