就活生の生成AI利用率、2年で14.5%から7割へ——調査データで追う
就活で生成AIを使う学生は、どれくらいいるのか。印象論を避けて、実施主体と調査時期が明記された公開調査だけを並べてみる。
利用率は2年で急伸した
リクルート・就職みらい研究所の「就職白書2025」によれば、就活での生成AI利用は 2024年卒で14.5%、2025年卒で34.5%。1年で20ポイント増えた。マイナビが2025年4月に2026年卒へ行った調査では、就活でのAI利用経験は 66.6% に達している(AI全般の利用経験は82.7%)。
ひとつ正直に書いておくと、この3点は実施主体も設問も違う調査のつなぎ合わせで、厳密な同一時系列ではない。ただし別系統の調査も同じ水準を示す。DX支援企業ナイルの2026年3月調査(2026〜2028卒、419人)では 76.2%、PLAN-Bの2025年12月調査(380名)では 70.3%。「2026年時点で就活生のおよそ7割が生成AIを使う」は、複数ソースで整合する読みだ。
何に使っているか——最多はエントリーシート
| 用途 | 割合 |
|---|---|
| ES・面接対策 | 48.0% |
| 企業研究 | 37.9% |
| 業界研究 | 33.2% |
| 企業の評判確認 | 20.4% |
| 内定後の企業比較 | 11.9% |
マイナビの2026年卒調査でも、利用者の用途は ESの推敲が68.8%、ESの作成が40.8% で突出している。生成AIは就活のあらゆる場面に広がっているが、重心は明確に「提出書類の質を上げること」にある。
企業側も動き始めている
学生側の変化を、企業側はどう受け止めているか。アカリクが2025年9月、生成AI活用を推進する企業の人事112名に行った調査では、88.4%が新卒採用戦略を見直したと回答している(大幅に見直した29.5%+一部見直した58.9%)。求める能力が変化したという回答も84.0%。
この調査は母集団が「AI活用推進企業」に偏っている点に注意が要る。全企業の平均像ではない。ただ、先行層で戦略の見直しがほぼ全数に及んでいることは、変化の方向を示すには十分だ。
学生側の意識も割れている。Synergy Careerの2025年7月調査(26・27卒200人)では、AI利用が採用側に「バレる」と感じる学生は55.5%、「バレない」は44.5%。半々だ。ESの質が全体に底上げされた世界で、企業が書類から何を読み取れるのか——この論点は、今後も定点で追う。
この記事の限界
学歴フィルタ・大学名重視に関する信頼できる直近の一次調査は、今回の調査では確認できなかった(二次記事は多数あるが原典未確認のため掲載しない)。企業側のAI製ES検出ツール導入率も、一次データが見つかっていない。確認でき次第、続報を書く。
出典(すべて2026年7月6日閲覧): マイナビ「2026年卒 大学生キャリア意向調査<就職活動におけるAI利用>」(career-research.mynavi.jp)/ リクルート「就職白書2025」(recruit.co.jp)/ ナイル調査・日経報道(nikkei.com)/ PLAN-B調査(prtimes.jp)/ アカリク「AI×新卒採用要件変化調査」(prtimes.jp)/ Synergy Career調査・HRプロ報道(hrpro.co.jp)
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