なぜまだ公開していないのか——記録機能と子どものデータの話
公開ドリルは動いている。私の家庭では毎日使っている。それでもまだ公開していないのは、怠慢ではなく、ひとつの設計問題を丁寧に片付けたいからだ。正直に書く。
問題は「記録」にある
このドリルの価値の半分は、解答を記録して分析することにある(出題配分もその分析から来ている)。家庭内ツールなら、記録は自分の家庭の中で完結し、管理者も親である私だ。何の問題もない。
しかし公開すれば、話が変わる。不特定の子どもの解答データを、私のサーバーが収集することになる。何を、何のために、どれだけの期間集めるのか。集めないという選択肢はないのか。保護者にどう説明し、どう同意を得るのか——これは技術の問題ではなく、データの倫理と設計の問題だ。
検討している選択肢
- 記録を送らない: 公開版は解答をブラウザの中だけに保存し、サーバーには何も送らない。最も安全で、実装も軽い。ただし「続けた記録が端末を変えると消える」体験になる
- 匿名・短期の記録: 個人と結びつかない形で短期間だけ集計し、出題の改善だけに使う。説明と同意の設計が必要になる
いま傾いているのは前者、「送らない」から始める案だ。子どものデータは、迷ったら集めない。集める理由ができたら、そのとき初めて説明と同意を設計すればいい。
この順番は、たぶん正しい
「とりあえず公開して、問題が出たら直す」が速いのはわかっている。それでも子どものデータに関しては、公開の速さより設計の順番を優先したい。このサイトでデータの価値を書いている人間だからこそ、データの集め方には潔癖でいたい。
公開の日程が決まったら、このセクションで最初に知らせる。