2026.06.04 Category REPORT Reading 8 min

教育費の実額——全公立で614万円、全私立で1,969万円

子ども1人の教育費は、実際いくらかかるのか。文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」(2024年12月公表)の実額を確認する。

学校段階別の年額

学習費総額(年額・子ども1人あたり、令和5年度)
学校段階公立私立
幼稚園18.5万円34.7万円
小学校36.7万円174.2万円
中学校54.2万円156.0万円
高校(全日制)59.7万円117.9万円

差が最も大きいのは小学校で、公私の比はおよそ1:4.8。幼稚園3歳から高校3年までの15年間を単純合計すると、すべて公立で約614万円、すべて私立で約1,969万円になる。

塾代の逆転現象

学習費の内訳にある補助学習費(塾・家庭教師・自宅学習等)には、直感に反するデータがある。

補助学習費(年額)
学校段階公立私立
小学校約11.2万円約36.6万円
中学校約27.2万円約23.7万円

小学校では私立が公立の3倍以上(中学受験対策を含むため)。ところが中学校では逆転し、公立中の家庭のほうが塾に多く払っている。高校受験の準備が公立側に乗るためだ。「私立は高い、公立は安い」という比較は、学校に払う額だけを見ると正しいが、塾代まで含めると差は縮む——教育費は、学校の外まで含めて設計する必要がある。

塾市場は1兆円弱で横ばい

矢野経済研究所によれば、学習塾・予備校市場は2024年度で約9,850億円。少子化にもかかわらず1兆円前後で停滞(=子ども1人あたり単価は上昇)している。教育産業全体では約2兆8,556億円。

この記事の限界

  • 学習費調査は「平均」であり、受験学年の実支出は平均を大きく超える(中学受験の実態は別レポート
  • 15年総額は各学年平均の単純合計で、物価変動・制度変更(高校無償化等)を織り込まない

出典(2026年7月6日閲覧): 文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」(結果のポイントPDF調査ページ)/ 矢野経済研究所「2025年版 教育産業白書」(yano.co.jp、報道: ReseEd

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UMT株式会社 取締役 / フォースネット株式会社 執行役員

IT業界25年のエンジニア(コンサル・プロダクトマネージャー15年、Python 10年)。2児の父として、AIを使った家庭学習の仕組みを自作して毎日運用し、地元・横浜/鎌倉ではAI・パソコン教室も不定期に開いている。このサイトには、教育とAIについて調べたこと・考えたことと、その道具を置いている。