教員不足は4年で約1.9倍に、不足率は特別支援学校が最も高い——文科省実態調査
文部科学省が2026年3月5日に公表した「令和7年度『教師不足』に関する実態調査」から、学校種別に見る教師不足の現在地を確認する。
全国で3,827人不足、不足率は特別支援学校が最も高い
| 区分 | 不足人数 | 不足率 |
|---|---|---|
| 全体 | 3,827人 | 0.45% |
| 小学校 | 1,699人 | 0.44% |
| 中学校 | 1,031人 | 0.47% |
| 高等学校 | 508人 | 0.33% |
| 特別支援学校 | 589人 | 0.71% |
「教師不足」とは、各都道府県・指定都市等の教育委員会が学校に配置することとしている教師の数(配当数)に対して、実際に配置できた教師の数が満たない状態を指す。配当数は、義務標準法等に基づき算定される教職員定数とは異なる。不足率で見ると特別支援学校が0.71%と、全体(0.45%)の1.6倍にあたり、4校種の中で最も高い。不足人数では小学校(1,699人)が最多である。
4年間で不足人数は約1.9倍に
前回の同種調査(令和3年度実施、2022年1月公表)では、不足人数2,065人・不足率0.25%だった。令和7年度調査の3,827人と比べると、4年間で不足人数は約1.9倍、不足率は0.25%→0.45%へと悪化している。
自治体別では悪化した自治体が改善した自治体を上回る
調査対象の68自治体(67都道府県・指定都市教育委員会、および大阪府豊能地区教職員人事協議会)のうち、前回調査からの変化は「23自治体で改善、43自治体で悪化」。不足が発生していない自治体は8にとどまる。
採用試験の倍率も過去最低を更新
| 区分 | 令和6年度実施 | 前年度 |
|---|---|---|
| 全体 | 2.9倍 | 3.2倍 |
| 小学校 | 2.0倍 | 2.2倍 |
| 中学校 | 3.6倍 | 4.0倍 |
| 高等学校 | 3.8倍 | 4.4倍 |
| 特別支援学校 | 2.0倍 | 2.2倍 |
全体競争率2.9倍は過去最低。採用者総数は37,375人で前年度から954人増加し昭和61年以降で最多となった一方、受験者総数は109,123人で前年度から7,059人減少し過去最少を更新した。今回は、採用者数が増える一方で受験者数が減少し、競争率が前年度の3.2倍から低下した。
この記事の限界
- 「教師不足」は教育委員会が学校に配置することとしている教師の数(配当数、法令上の教職員定数とは異なる)に対する配置未充足を集計したものであり、教師不足と教員採用試験の競争率低下の因果関係は、この2つの調査だけでは判断できない
- 令和7年度調査は「始業日時点」と「5月1日時点」の2時点で行われているが、本記事で扱ったのは公表資料本文に明記された5月1日時点の数値のみで、始業日時点の内訳は扱っていない
- 本記事では人数・不足率の数値のみを扱い、不足が発生している学校数(校数)は扱っていない
- 採用試験の競争率の「全体」は、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校に加え、養護教諭・栄養教諭も含めた集計であり、本記事の表はこのうち小学校・中学校・高等学校・特別支援学校のみを示している
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